変形性股関節症を克服!バランス体操の効果がすごい!

変形性股関節症を克服!バランス体操の効果がすごい!

出席者 深井信悟先生 島田清美さん(61歳)森園みるく先生(漫画家)
聞き手 川保天骨(48歳)

今回は快風院でバランス体操をやって変形性股関節症を改善させた島田さんにお話しをお聞きしました。島田さんは漫画家の森園みるく先生のお友達で、森園先生の勧めでこの快風院にこられたそうです。お話をお聞きしました。

――よろしくお願いします。ここに来られた経緯からお話お伺いしたいのですが、足がよくなかったんですか?

島田 変形性股関節症っていう50歳過ぎの女性のみにみられる病気で、病院に掛かる前は大分我慢してたんですけども、15分ぐらい歩くと股関節が針を刺すみたいな痛みが出て。それがどんどんひどくなっていって。昨年の暮れごろには寝返りを打っても痛いぐらいだったんですね。

――その前は全然平気だったんですか?

島田 若いころにダンスをやっていて、その時に既に痛みがあったので、後遺症かと思っていたんです。そのうち私の後姿を見た友達が歪んでるって指摘してくれたんです。痛い足をかばってる感じだから、後ろから見ると斜めになっていたんだと思います。自分自身ではわかっていないんです。じゃあお医者さんに行って一度診てもらおうと思いまして。で、レントゲンを撮ってもらったら、本来丸い部分の股関節の骨がギザギザなんです。それでショックを受けてしまいまして。

――ギザギザになるんですか?関節の中の液が少ないとかではなくて。

島田 違うんです。生まれつきって言われました。日本の女性は生まれつき股関節のカバーする部分が短いって言われたのかな。年をとると擦れていくのでギザギザになるんですよって。今、あなたは中途半端な年だから10年後に手術をしましょうと言われて。

――普通の病院の整形外科に行って治療を?

島田 それがまたひどい話で。治療方法は手術しかありませんと言われて、痛みを取ってもくれなかったんです。10年間は手術をした後のリハビリのための筋肉が必要だから歩いてくださいとも言われました。でも、歩くと痛いんだけども、痛くない時を見計らって歩いてくださいって言われて。で、絶望的な思いをしていたら森園先生にここの快風院を勧められたんですよ。

森園 三人が会う会食会があって。彼女がすごく落ち込んでいて。ここでレッスンをやったら腰痛が治ったから一緒に行ってみませんか、と言ったのがきっかけですね。

――整形外科で対処ができないので、それしかないですよね。藁にもすがる思いというんですか?とにかく行ってみようっていう事になったと。最初、武術の先生とかってお聞きました?

島田 なんとなく森園さんから聞いてましたけど、よくわからなかったです。ただ、そんなにきついレッスンではなくて、結構ユルユルしたレッスンだけど、結構効く、ということで二人で来たんです。とにかく精神的な落ち込み方が半端なくて、一緒に来てもらわないと来られないぐらいだったんですよ。どれぐらいの落ち込みかというと、泣いてましたもん、毎日。あと10年このままいくのかって。洗濯物とか水吸うから重くなるじゃないですか。それを持つとビリビリビリって。干すのも立ってなきゃいけないから。一時期は正座もできなかったんですね。お年寄り用のおしりの下に敷く、あれを敷いて座って洗濯物を干して、それを持ち上げて。

――動けないとストレスも掛かりますよね。それでここに来て、先生のレッスンを受けられたと。一回目はバランス体操を?

島田 そうです。それで、もしかして運動して、逆に痛めて悪化してしまうかと心配だったんですけど、逆に全然、気持のいい痛さだったので。

―― 先生、その時はいつものバランス体操を指導したんですか?回数も同じぐらい?

深井 そうですね。まずは様子を拝見したかったので。僕に言わせると思ったほど悪くはなかったです。あれぐらい動けるなら1年ぐらいみっちりやってもらえば健康な状態に戻るんじゃないかと思いましたね。

――骨がギザギザになってるというのは?

深井 動かせば大丈夫。その形状というのは先天的なものもあるんですけど、先天的なものに後天的なものでギザギザが増していっちゃうんですね。動かさないと石灰沈着っていうのを起こすんですよ。よく四十肩というのはほとんど石灰沈着から起きてまして、特に足を動かさないと腎臓の機能が低下するんですね。腎臓の機能が低下すると体の中の水の流れが悪くなって、石灰が節々に沈着しやすくなるんですよ。結節が起きるのは石灰沈着が起きる状態ですね。それが元々先天的にギザギザだった所に更にギザギザが作られる。この体操を行なって身体を動かしていると、これは“経絡”も刺激しているから、神経ラインから刺激していって腎臓を活発にしていくんですね。腎機能が上がってくるのと共に関節を動かしていく。そうすれば、ほとんど改善していく、という風になっていますね。

――島田さんは最初にこの体操をやった時に、こんな簡単な体操で治るのかって思いませんでした?

島田 思いました(笑)。

――特殊なことをやるわけではなくて。先生の誘導でリラックスしていくのはあると思うんですけど。いつもと違う方向性で動かしたりとかありますよね。一回目にやった感想は?

島田 森園さんとよく二人で言うのは、こんなところにも筋肉があったんだって。動けない筋肉痛じゃなくて、ここの筋肉も使ってあげなきゃいけないねっていうような筋肉痛で。気持ちのいい痛み。

――日常では使わないですよね。

島田 今までないところが痛かったですね。

――今、何回目ですか?

島田 二月から来て、毎月だから7回目ぐらい。

――何回目ぐらいから、いつもと違うっていう。

島田 二回目。まず、歩いていて痛いっていうのはまだその時はあったんですけれど、寝がえりを打っても痛いっていうのがなくなったんです。二回目で。それで先生をご紹介いただいたんですね。

深井 足につける独特な器具を使ってもらって。ちょっと動けるようになったので、足先にもうちょっと力入るようになったらもっと改善していくと思って、その器具を紹介して使ってもらったんです。足の先にですね足半っていう、昔は草履は足の前側だけしか履かなかったんですよ。それをモチーフにした器具があるんですけど、それをご紹介したんですね。それを使っていただいて立っていただいたり歩いていただいたりして。

――日常でそれをつけて。

島田 それをつけて先生に教えていただいた、ここの筋肉は何と言うんでしたっけ?

深井 大内転筋ですね。

島田 それを意識して家でも動くようにしたら、杖がいらなくなりました。

深井 それはすごいですよね。それは島田さんの努力ですよ。

島田 先生にお会いしなかったら私、まだメソメソ(笑)。

――先生、その変形性股関節症っていうのは治るんですか?

深井 整形外科は相当な確率で手術、疑似関節を勧めてきますね。

――このままバランス体操のような運動をすれば手術は必要なくなる?

深井 なくなります。全身のバランスがとれて、結果的に股関節の動きもよくなるし、筋肉もついていきますしね。足先に力が入るということは足全体の筋肉を使っていますから。

―― 人工関節のイメージ私には湧かないけど、基本的に嫌ですよね。

島田 私の友達は同い年で、10年間苦しんだから手術するって言って手術しちゃったんです。手術をしたら、10年後にもう一回器具を取り換えないといけないけど、それでもって言ってやったんですが、本人は10年間お医者さんに行かないで済むと思ってたのが、毎月検診に行かなきゃいけないのでガッカリしてましたね。ズレたりするのをチェックしないといけないから。

――先生のバランス体操は自分の潜在的な力で治すという。

 

深井 元々の状態に戻す力があるので。ただ、そのきっかけが掴めなくなっちゃうんですよね。そのきっかけを掴んでいただければ、後はご自分で治していけますね。やることは単純なので。全身の関節と筋肉のバランスを取って、全身の筋膜を和らげて、リンパの流れをよくする。それに付随してるのが股関節だとか膝、腰、首の調子が。部分、部分の調子を良くするためにやっているのではなくて、全体的に正しく。それも臓器、筋肉、筋膜、リンパ、いろいろなものが整って。元に戻る。

――それが本来の健康な姿というか。島田さんは日常生活で無理をするような体勢とかがあってバランスが崩れて。

深井 日常で体を万遍無く動かすなんてことはないんですよ。自分が携わっている仕事に即した身体の使い方。それをやらないと、働いている時間でこなすなんて無理なんですね。だから偏った疲労を必ず起こす。それが積み重なってくると弱いところに出てしまったり。たとえば島田さんは昔ダンスをやっていて、ダンスの中で酷使してしまったところがあると思うんですね。そこを起点にしてどこかに出てしまったりするんですよね。それを元に戻しただけの話ですよね。元の機能に。

――二回目で効果があるっていうのは即効性があるということですね。僕も一回目で腰痛が治って。言っても誰も信じてくれない。急に腰痛になって。プラシーボ効果じゃないなと思った。信じて来ているわけではなくて、やってみよう、みたいな感じで。

島田 今は私、姿勢が真っすぐになったって言ってもらえて。

――どんどん健康になって。私は最初、バランス体操やって、剣術、太極拳もやりました。今、忙しくて来れてないですけど。

島田 私、心療内科に通っていて。過敏性腸症候群もあったんですけど、今は大丈夫です。

深井 腸から出るホルモン物質が影響するんです。この体操の特徴は、いつもダラダラやることなんですね。ダラダラとやることによってリラックスしていってセロトニンを出してくれてるんじゃないでしょうかね。

――先生は食事とかそういうのも色々アドバイスしてくれて。ここでは稽古中に梅干し、つまりクエン酸を摂取しますね。武術と飲食に対する知識もすごいんで。そういう面でも健康になって。今後ずっと続けていくと超健康体みたいな感じになれるかなって思ったりします。

深井 僕が望んでいることですね。特別なことをやって特別なものを得るのではなくて、普通なことをやって普通になって欲しい。世の中っていうのはスペシャリティを作って、高額なお金をもらって、付加価値を付けてやってるんですけど、ああいうやり方が長続きするのかなって思うんですよね。僕たちは朝起きて歯を磨いて顔を洗ってご飯を食べて普通に生活しているわけですけど、本当はそれが普通にできていれば健康でいられるはずなのに。そこを普通にやってもらいたい。その普通が本当は身体にとても良い。
――僕はそいういう規則的な生活が中々できない。意志が弱いのか欲望に負けるのか・・・どうなんですかね?

深井 大丈夫じゃないですか?いい顔してるじゃないですか。

―― 最近疲れ気味の顔で・・・。

深井 忙しいですからね。

――疲れで腰痛が復活してきて。生活に余裕がないとそこまで頭が働かないというか。痛くてしょうがなかったらやると思うんですけど………。

―― 島田さんと同じ病気の方は結構いらっしゃるんですよね?

島田 自分が杖つくようになって、やたら杖をついてる人に目がいくようになりまして。ちょっとご覧になると多い。若い方も結構いらっしゃいますね。女性が多いですね。

――女性がなりやすいんですね。運動するのも、ジム行っても心拍数あげて、みたいな運動があるじゃないですか。やった感あるけど……。それに比べるとバランス体操はそうじゃない。

島田 やった感薄いですよね(笑)。

――でも、効果が出ちゃったんで。

島田 でも次の日の筋肉痛はジム行くより筋肉痛でしたよ。色んなところが。

――ジムは筋肉の表面を鍛えるけど、中にアプローチしてるんですよね。今日は色々なお話聞けてよかったです。島田さん、これからもがんばってください。ありがとうございました。

2018年9月13日 オルタナスタジオにて


プロフィール
深井信悟(フカイ シンゴ)
1965年9月23日 東京生まれ。
現代格闘技、武道競技において体格、運動神経、若さがその実力を決定付けてしまう事を数々の実戦経験から思い知らされる。以後、体格や年齢に関係なく生涯に渡って使うことのできる武術や武道の教えを得るために各地を訪ね歩き、それは海外にまで及んだ。
現在は武術・武道、そして同時期に学んだ気功やヨガその他の数多くの健康法のエッセンスを自らの身体で吟味、独自の鍛錬法や体操、リラクゼーション法を考案し日々実践。肉体としての真のコアを養成することこそが「体・心・技」を強め、また真の健康をもたらすことをコンセプトに指導を行っている。
●武術・武道歴
楊式太極拳、双辺太極拳、形意拳、心意六合拳、意拳、大東流合気武道(大東館)、小野派一刀流、鹿島神傳直心影流(法定)

 

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